おしゃれで個性的な日本語フリーフォントの中には、「ひらがなとカタカナのみ」「フォントは気に入っているのに使いたい文字が収録していなかった」そんな制限があるフォントも少なくありません。
「このフォント、タイトルに使いたいのに漢字が出ない…」そんな経験をした方も多いのではないでしょうか?特にデザインや同人誌、Youtubeのサムネイル、バナーなど、視覚的なインパクトを重視したい場面では、「フォントの個性」は作品全体の印象を左右する重要な要素です。
そこでおすすめしたいのが、2つ以上のフォントを混ぜて使う“混植フォント”というアイディアです。
今回の記事では、フリーフォントを使った“混植フォント”のかけ合わせるフォントをご紹介します!
漢字が使えない?なら、フォントを“混ぜる”という選択肢!
Youtubeのサムネイル、バナー、タイトルロゴや見出しに「漢字がないから使えない」と諦めていたあのフォントも、混植次第で主役になれるのです。
この記事では、漢字収録がないフリーフォントを魅力的に使いこなすための混植テクニックや、おすすめの組み合わせ例を紹介します。
また、自分の好きなフォントも、別のフォントと一緒に使ってみるとまた違った雰囲気や印象になるので、ぜひいろいろ試してみると面白い発見ができますよ。
ぜひ、フォント選びの参考にしてみてください。
混植フォントのキホン
混植するフォントを選ぶ際に、まず意識したいのは「相性」と「バランス」です。フォントの太さや角の丸み、文字の高さ(Xハイトや縦幅)などが極端に異なると、ちぐはぐな印象になるため、なるべく近い雰囲気を持つフォント同士を選ぶのがポイントです。
例として、ひらがな・カタカナフォント「ゴンタかな」と漢字フォントを「デラゴシック」を混ぜています。

また混植したときには微調整も必要になっています。とくにフォントごとに「字面(実際に視覚的に見える文字の大きさ)」は異なります。

たとえフォントサイズを同じサイズに設定しても、あるフォントは大きく見え、別のフォントは小さく見えることがあります。これは、フォントごとにベースラインやXハイト(小文字の高さ)、仮想ボディ(エリア全体)などの設計が異なるためです。
そのため、フォントごとにサイズの調整を行うことで、自然に見えるようになります。今回はデラデラゴシックを使用した漢字が小さく見えるので、「115%」程度大きくしてみました。
フォントによって、調整するポイントが異なりますが、以下の点を注意しておくと良いかと思います。
- かな文字(ひらがな・カタカナ)のフォントが小さく見える → サイズを110〜120%程度拡大して視覚的に揃える
- 漢字とかなで高さや線の太さに差がある → 行送りやカーニングを調整して自然な一体感を作る
- フォントによって上下の「はみ出し」が大きい → ベースラインや縦位置を微調整する
フリーフォントを使った混植のアイディア
と、説明してきましたが、混植はルールに縛られすぎず、いろんなフォントを使って試行錯誤を楽しむことも大切です!
フォント同士の個性が引き立ち合う、自分だけの組み合わせを見つけてみてください。
本記事では、おすすめの組み合わせ例を少しご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
デラゴシック×ゴンタかな

漢字フォント:デラゴシック
ひらがな・カタカナフォント:ゴンタかな
極太で無骨なデザインが魅力の組み合わせです。全体にズシリとした重みがあり、パワフルで元気ある印象の混植です。
ポプらむ☆キウイ×Cherry Bomb

漢字フォント:ポプらむ☆キウイ
ひらがな・カタカナフォント:Cherry Bomb
ポップで弾けるような印象が特徴の組み合わせです。
鉄瓶ゴシック×だるまドロップ

漢字フォント:鉄瓶ゴシック
ひらがな・カタカナフォント:だるまドロップ
どっしりとした骨太感のある漢字と、だるまドロップの特徴的なレトロなインク感のあるひらがなが絶妙な対比となる組み合わせです。
LINE Seed × めもわーる

漢字フォント:LINE Seed
ひらがな・カタカナフォント:めもわーる
力強さとかわいさが共存するバランス型。漢字フォントはベースのゴシック体はしっかり読ませつつ、ひらがなの楽しさや柔らかさが親しみな雰囲気にぴったりです。
セリフゴシック×くるん・デコ

漢字フォント:セリフゴシック
ひらがな・カタカナフォント:くるん・デコ
落ち着いた漢字に、装飾感のあるひらがなが加わることで、上品さと個性を感じる組み合わせです。
ビルの谷間と高架下×ぽーらリリィ

漢字フォント:ビルの谷間と高架下
ひらがな・カタカナフォント:ぽーらリリィ
レトロ×モダンのミックス感が絶妙です。丸みを帯びたガーリーなひらがなが重なることで、リズミカルで楽しい組み合わせです。
キルゴ×アンニャントロマン

漢字フォント:キルゴ
ひらがな・カタカナフォント:アンニャントロマン
キルゴとアンニャントロマンは、どちらも個性的ですが、個性のぶつかり合いが楽しい、超ポップな掛け合わせ。ギザギザの漢字に、クセのある丸文字を混ぜることで、まるでマンガのタイトルのような迫力が生まれ、また違った表情になる組み合わせです。
まきばフォント×からかぜ

漢字フォント:まきばフォント
ひらがな・カタカナフォント:からかぜ
手書きフォントを組み合わせる場合は、線の太さを揃えてあげると良いでしょう。この組み合わせは、どちらも細めで軽やかな線が特徴で、やさしさや温もりを感じさせる混植です。
チカラヨワク×チルアウト

漢字フォント:チカラヨワク
ひらがな・カタカナフォント:チルアウト
コーポレートロゴ×セマモジ

漢字フォント:コーポレートロゴ
ひらがな・カタカナフォント:セマモジ
にくまる×ふんわりラウンド

漢字フォント:にくまる
ひらがな・カタカナフォント:ふんわりラウンド
やわらかくて丸っこい、親しみあふれる混植です。すべての文字がやさしく包み込むような表情をしており、子ども向けのコンテンツやナチュラル系デザインにぴったりです。
他にもおすすめのフォント
本サイトでは、おすすめのフォントをまとめていますので、さまざまなフォントを組み合わて自分だけの混植を見つけてみてくださいね!




